多彩な物流サービスを世間に広く提供するロジスティード株式会社様。その輸配送の現場を収支改善活動の面から支える輸送改革部では、支援要請に対応する中である思いに駆られていた。
収支がはっきりしない配車シミュレーションを改善策の根拠としてよいのだろうか?
担当者のシミュレーション手法の違いが結果に影響していないのだろうか?
自動配車システムを活用し、公正な配車シミュレーションに基づく業務改善の手法を確立する。すべての現場に的確な改善策を届けるために、改善プロセスの標準化が始まった。
部長補佐白石 学氏
主任丸子 博文氏
日立製作所の物流子会社として創業したロジスティード様。現在はあらゆる業種・業界へ高度な物流サービスを提供している。輸送改革部のミッションは輸配送現場の収支改善支援だ。これまでは担当者が個々にプロジェクトを進めており、配車シミュレーションも手作業で行っていた。
「人による配車にはあいまいさが残りますし、収支も分からない。配車の考え方や手法は人によりまちまちで、その違いが改善プロジェクトの成果を左右する可能性もあります。とはいえ配車には絶対的な正解がなく、評価すら難しい」
自動配車なら個人差を排除しながら配車の精密さと作業効率が両立できる。そこで、自動配車の利用を前提とした業務改善手法を確立し、業務改善プロセスそのものを標準化することにしたのである。
導入製品はグループ会社の製品を含めて検討。他部署で先行して導入されていた『LYNA 自動配車デスクトップ』も候補となった。
「収支を基準に配車するという考え方がマッチしているのが選定理由でした」
配送エリアの見直しや拠点移設などの観点からもシミュレーションを行うため、『エリアマーケティング支援オプション』も導入し、拠点立地と配車計画を併せてシミュレーションできる環境を整えた。
現在はプロジェクトに活用しながら操作の習得とシミュレーション手法の開発に取り組んでいる。利用上の課題はデータ作成作業の効率向上だ。現状分析に欠かせない、運行実績などのデータ整備を省力化する方法を探っている。
ロジスティード様では様々な配車シミュレーションを『LYNA 自動配車デスクトップ』で実施している。以前から行っていた、輸配送の現状をガントチャートで再現する「実績再現」を『LYNA 自動配車デスクトップ』上で行い、問題点を抽出するなど作業手順の道筋も付けつつある。 改善提案の説明には帳票類を活用している。
シミュレーション内容の精査も行われ、自動配車では人が慎重に実施した場合と同レベルの結果が得られるとの結論に達した。自動配車の結果は配車計画の評価基準として信頼できると認められている。
改善提案を受けた現場から自分たちも『LYNA 自動配車デスクトップ』を使いたいとの要望もあった。
「独自の情報や経験を持つ担当者が使用すれば、一層の効果が期待できます」
輸配送業務の改善手法の開発は道半ばであり、今後も取り組みが続く。並行して目指すのが計画内容の高度化だ。改善策には実行性が求められる。顧客の要望や特性への対応に加え、現場からは効率のよい固定ルートを求める声が大きい。
「ある程度長期間を通じたベストルートの作成手法を確立したいですね。現場の『本当にシミュレーション通りに走れるのか?』という思いに応えたい」
今後は営業での活用も期待されている。
「使い込むほどに、もっと使い込まねばという気になります」
高効率な物流サービスを広く提供するというロジスティード様の強みをさらに強化すべく、多角的な活用が期待されている。
※記載されている会社名および製品名は各社の登録商標または商標です。
※本事例の内容は2012年12月時点のものです。
※掲載内容については予告なく変更することがあります。
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