【社長コラム】

ロジスティクスAI 戦略のポイント

ドライバー不足解消のために今すべきこと


From:朴成浩


「なんじゃこりゃー!!」


先週、ご案内させて頂いたナビタイムさんとの連携セミナーなんですが、ビックリです。


何と、あっという間に枠が埋まってしまいました! というか、実質、定員オーバーだそうです。皆様、本当にありがとうございます。


実は昨年も同様のセミナーを開催しているのですが、そのときは正直、ここまでの人気はありませんでした。


ロジスティクスの世界においてもコンピューターが人間をアシストする、そういう、コンピューターと人間の新しい関わり方に非常に関心が高くなっているということなのでしょう。


むしろ、ロジスティクスの世界こそこれから最も大きく変わるのは間違いありません。


というよりも、変わらざるを得ないのです。


理由は・・・分かりますか?



人口が減るより速く減っていく「現場労働力」



日本における最後の巨大な労働力の供給源・・・と言えば、団塊Jr世代ですね。


実は私もその世代です。人数がやたらに多くて、生まれてからずっと競争続きでしたね。給食は取り合いだし、おやつは少ないし、受験は猛烈に大変で、部活はうんざりするほど人数が多くて試合なんて出してもらえた試しがありません。何部に入ろうとやることは一つ、「忍耐力育成」だけです!


と、それはともかく、私たちもJrと言いつつ、実はもう、全然ジュニアじゃない年なんですよね。かく言う私も昔に比べると、疲れが本っ当に!取れなくなりました(笑)。なんだかんだ言っても、上の方を見ればもう、団塊Jrもそろそろ「アラフィフ」なわけです。


実は、なにげにこれが、これから日本社会が直面する最大の問題だったりします。


これからの10年間で「現場で体を動かしてバリバリと働ける」労働者の人数は大きく減少していくのですよね。(それを何歳まで、とカウントするかは異論あると思いますが・・・)


人口問題というとぼんやりと少子高齢化や人口減少ばかりが話題になりますが、これからの直近の10~15年間で言えば「現場労働力」の人口減少が最大の問題です。


どれくらい減るかって、その規模、実に1000万人レベルです!


今の「ドライバー不足」などまだまだ序の口です。ドライバーどころか、物流現場の管理者からパート労働力まで、今後、ありとあらゆる現場で労働力が不足することになります。


今まで日本の現場を支えてきたのは労働集約的な環境でした。が、質の高い労働力を贅沢に潤沢に消費できる・・・この幸せな前提はいよいよ完全に終了します。


であるなら当然、今までとは全く違う仕組みが必要になるわけです。



労働人口の減少に備えるべき2つのポイント



現場労働力の人口が減っていくことはもはや避けられないのですが、であれば備えるべきポイントは明らかです。


1つは、限られたマンパワーを最大限に発揮できるように効率を追求するということです。生産性の向上、というヤツですね。


そのためには、私たちの自動配車もそうですが、与えられた条件の下で目的を達成するためには、どうやるのが最も効率的なのか? あるいは、今、現在のパフォーマンスは、その最適解に比べるとどの程度の差があるのか? それは十分に許容できるレベルにあるのかどうか?


こういうことをしっかり根拠を持って考え、実行していける仕組みを持つことが大切になります。


もう一つが、より広い層のマンパワーを活用できるようにする、ということですね。女性活用やワークシェアリングもそういう観点の対応策ですね。つまり、今まで利用していなかった労働力や、短時間なら供出できる労働力をいかに戦力化していくか、ということです。


このとき、利用できるマンパワーの層を拡大するために必要になるのは、業務初心者を速やかに戦力化する仕組みです。ここでも、たとえば配車システム導入のように、いわばシステム化による業務の標準化ということが重要になります。


また、ナビタイムさんがやっているように、初心者を上手にアシストしてあげる仕組みを整備していくことも有用です。たとえばベテランドライバーであればカーナビなどは不要であったわけですが、こういうように今までは必要がなかった仕組みや、今までの常識ではそんなものを使うとは考えもしなかった仕組みが重要になってくる、そういうことも起こるわけです。


* * *


そんなわけで、ライナ2+ナビタイムというのは、これからの時代に大きな意味を持つ組み合わせだと思うのですが、あれ?そういうことならいっそ配車と動態管理が一体になったオールインワンの物流システムの方が良いんじゃない??と思われる方ももしかしたらいるかもしれません。が!個人的にはそれはあまりおすすめしません。


もちろんポジショントークな部分もありますが、実は現状ではオールインワンはあまりおすすめしたくない理由がいくつかあるのです。ということで、その話は次回以降、機を改めてどこかで書きたいと思います。(忘れなければ!)



++朴成浩



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