From:広報担当
2020年もあっという間。もう4分の1を消化しました。4月となり、新年度を迎えたということで、新たなチャレンジをスタートさせた方も多いのではないでしょうか?
そんななか私たちは新しい試みとして量子コンピューターの研究に着手しております。
量子コンピューターといえば、2020年政府が開発予算を約160億円から倍増、さらには量子技術をもとにしたベンチャー企業を10年以内に10社以上創設するといった方針を打ち出し、ますます注目度が増す新テクノロジーです。
では、そもそも量子コンピューターとは何なのか。何がすごいのか。
私たちが量子コンピューターの研究に取り組む理由と合わせて、解説していきます。
量子コンピューターとは?何がすごいの?
量子コンピューターとは、量子力学の原理を用いる圧倒的な情報処理能力を備えたコンピューターです。従来のコンピューターは計算を行う際にビットという単位を使いますが、量子コンピューターは量子ビットといわれる単位を使います。これが大きな違いです。
ビットが0か1を使って情報を表すのに対し、量子ビットは0と1両方の性質を併せ持つのが特徴です。そして、この両方の性質を併せ持つ、すなわち「重なり合った状態」というのが量子力学の原理でもあります。
量子力学は規則的でないミクロの世界の物質の振る舞いを紐解くために、一般的な物理法則ではなくこのような不可思議な原理が必要なのです。
この原理をコンピューターに応用することにより同時に数多くの計算が可能となります。量子コンピューターは、従来のコンピューターで太刀打ちできないような複雑化された「組み合わせ」の問題も素早く最適解を導き出せるとされています。当然物流における配車計画や経路探索への応用も期待できます。
量子コンピューターの研究が物流業界にもたらすもの
正直に言えば、私たちが現在実用的に解こうとしている問題の多くは、現在のコンピューターでも十分に素早く計算することが可能です。
ただ、コンピューターの登場で世界が一変したように、完全な量子コンピューターの登場で、これまで考えられなかったようなサービスや仕事が生み出されるかもしれませんし、既成概念を覆すような業務改革もあるかもしれません。はたまた日常の暮らしにも変革があるかもしれません。
私たちが量子コンピューターの研究に取り組む理由もそこにあります。とりわけ自動配車システムにおいては、量子コンピューターの技術を活用することで、お客様のさらなる輸送時間の効率化やコスト最適化のお役に立てると考えています。
私たちは、ビジョンとして「旅客・貨物を最適に運用する移動計画を立てる」ことを掲げています。新たなフェーズに突入する社会に対応し、かつより良いソリューションを提供するために、量子コンピューターのノウハウといった、新しい技術も積極的に取り入れ常に進化を続けてまいります。
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■もっと詳しい内容を知りたい方へ
現在、「量子コンピューター」の研究内容について、Qiitaに記事を投稿しています。
今後も随時投稿していく予定ですので、ご興味のある方は、ぜひご覧ください。
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