初心者向けかんたん物流コラム
物流ニーズの高度化や担い手不足が進む昨今。トラックドライバーや輸配送業務における課題のみならず、配車業務においても多くの課題が顕在化しつつあります。
そこでこの度、弊社では配車業務の課題に焦点を当て、独自にアンケートを実施いたしました。
日頃、配車業務を行われている企業様から、業務課題や働き方に関する改善点について回答をいただいております。
多くの企業が抱える配車業務の課題とは?
配車業務は物流・運送会社のコア業務だと言えます。自社の売り上げや利益率に直結し、さらには、トラックドライバーの労働時間や働き方を適正にすることにも関わります。収益増減に加え、トラックドライバーの定着率にも関わる経営を左右する業務です。
ただ一方では、課題が生じやすい側面も持ち合わせます。配車業務には、多くの経験や知見が不可欠なのです。その特性上、職人的な業務となりやすくベテランの配車係に依存してしまう傾向にあります。
そのため、配車係の過重労働や属人化、後継者不足などにつながりやすく、実際に課題を抱えている企業は少なくありません。
物流・運送業界の担い手不足と言えば、トラックドライバーが真っ先に挙がりますが、近年は配車係不足も顕著となっています。
実際、厚生労働省発表の令和4年4月分の有効求人倍率は、トラックドライバーを含む「自動車運転の職業」は2.07倍。これに対して運行管理者を含む「運輸・郵便事務の職業」は2.25倍です(パート含む)。「自動車運転の職業」よりも「運輸・郵便事務の職業」のほうが有効求人倍率は高い状況となっています。
「後継者を育てたくても後継者候補がいない」という課題が生じやすくなっているのです。
ただでさえ配車係は、論理的思考や高いコミュニケーション能力が必要で、かつ経験や知見が物を言うポジションなだけに、人材の育成にも時間がかかります。それだけに「人がいない、育成に時間がかかる」となれば、新陳代謝を図るのは容易ではありません。特定の配車係の過重労働や属人化にも結び付いてしまいます。
さらには、今後、トラックドライバーへの時間外労働時間の上限規制が設けられる2024年(2024年問題)を控え働き方改革への対応やコンプライアンスはより一層厳しくなります。物流効率化や環境負荷低減への対応なども含め、考慮しなければならない要件が増え、配車業務自体がますます高度化・複雑化していくことが考えられます。
「より属人化しやすく、より引き継ぎにくくなる」というように、従来の課題がより顕著になってしまう可能性も考えられます。
実際、各企業では配車業務においてどのような課題を抱えているのでしょうか。
この度、弊社では、配車業務を行われている物流・運送会社様や物流部門を有する企業様などを対象に、6月15日から6月24日の間で独自アンケートを実施いたしました。
アンケートの回答結果をご紹介いたします。
また、当アンケートは配車業務を担当している方と担当していない方で属性を分けており、両側面にアプローチしたアンケートとなっております。
【配車業務を担当している方】においては、全ての方が「ある」を選択したという結果となりました。
【配車業務を担当していない方】においても、95.8%(25名中23名)の方が「ある」を選択しています。
双方において、「ない」を選択した方はいませんでした。
ほぼ全ての企業で何らかの課題がすでに表面化していることが見て取れます。
<回答一覧:配車業務を担当している方>※()は集計用の概要
最も多く挙げられたのが「配車業務の属人化」でした。
【配車業務を担当している方】では36.4%(11名中4名)が、配車業務を担当していない方では52.0%(25名中13名)が「配車業務の属人化」を課題に挙げています。
また、【配車業務を担当していない方】では「配車効率の良し悪しが測れない」ことを課題とした回答も目立ちました。
配車の効率性の良し悪しの判断基準が配車担当者の経験値にゆだねられていることに起因しており、属人化に紐づいた課題であることが考えられます。
【配車業務を担当している方】では63.6%(11名中7名)が、【配車業務を担当していない方】では84.0%(25名中21名)が「ある」を選択したという結果となりました。
また、【配車業務を担当している方】では「わからない」の回答も目立っており、比較や判断が難しい点であることがうかがえます。
<回答一覧:配車業務を担当している方>※()は集計用の概要
<回答一覧:配車業務を担当していない方>※()は集計用の概要
【配車業務を担当している方】では、「業務負担が大きい」「時間の割り振り」「配車業務以外の仕事をする時間の確保」など労力や時間においての問題点を指摘した回答がありました。
配車業務に関して、費やす労力や時間が大きく他業務に十分なリソースを投下できない難しさがあることがうかがえます。
対して、【配車業務を担当していない方】では、多岐にわたる回答がある中、「夜間・深夜対応」「業務負担が大きい」「休日日数」「労働時間」「休日対応」「自由に休暇を与えられない」など、配車担当者の身体的な負担を懸念する回答が目立ちました。
また、【配車業務を担当している方】と【配車業務を担当していない方】の双方で見られた回答としては、「業務負担が大きい」「配車業務以外の仕事をする時間の確保」「労働時間」「休日日数」などがありました。
今回、配車業務の課題として最も多く挙げられた回答は「配車業務の属人化」でした。
アンケート結果からは、配車効率の良し悪しが配車担当者の経験値や知見に基づいてしまうことや、引き継ぎが難しくなることなど、属人化に起因する複数の課題も見られ、改めて属人化が配車業務における主な課題として浮かび上がった格好となりました。
弊社は、運送事業者様や荷主企業様など物流に関わるあらゆる事業者様にお使いいただける自動配車システムを提供しております。
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「LYNA(ライナ) 自動配車クラウド」の導入ユーザーの株式会社ロジクエスト様におかれましては、属人化解消はじめ配車業務の時間を90%削減することに成功しています。
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